給湯器の問題対処・修理・交換費用の解説
給湯器の問題対処・修理・交換費用の解説
「給湯器からお湯が出てこない!でもエラー表示はなし…困ったらどうする?」
お湯の供給が止まってしまったが、給湯器にエラー表示がないという状況は、多くの人が経験する問題の一つです。
この記事では、お湯が出ない・エラー表示が出ない場面で考えられる主要な原因とその解決策を5つご紹介します。さらに、給湯器が高温や低温のお湯だけを出す場合や、何が原因か分からないときのための4つの対処ステップも解説します。
もし修理や交換が必要になった時のために、その費用の目安もご紹介しますので、何か問題が起きても安心してください。給湯器の問題で頭を悩ませている方々の参考になれば嬉しいです。
お湯出ない、エラー表示もない5つの理由
給湯器からのお湯が出ない時、エラーが表示されないこともありますね。そんな時の主な原因とそれに対するアプローチを見てみましょう。
1 温度設定が低すぎる
給湯器からお湯が出ない場合、真っ先に考えられるのが温度設定の問題です。次のような状況が考えられます。
・温度設定を一時的に下げたことを忘れていた
・家族の誰かが温度を変えたことを他の人が知らなかった
・子供が遊びで設定を変えてしまった
これに対する答えはシンプル。温度設定を適切な数値に戻すことです。
もし設定温度を上げても改善されない場合、他の理由を探る必要があります。
2 サーモスタットが正常に機能していない
お湯が出ない場合のもう一つの原因として、サーモスタットの問題が考えられます。
サーモスタットは、温度を一定に保つ役割を果たしています。
この部品が正常に動作しないと、お湯の温度が安定しなくなることがあります。特に、適切な温度でお湯が出ない、あるいは冷たいお湯しか出ない場合、サーモスタットのチェックが必要です。
故障している場合は、プロの業者に修理や交換を依頼しましょう。
3 蛇口やシャワーヘッドに詰まり
お湯が出ない原因として、蛇口やシャワーヘッドの詰まりも考慮するべきです。
特に、特定の場所からしかお湯が出てこない場合、その部分に水垢や石鹸の残りカスが詰まっている可能性が高いです。
詰まりが原因なら、まずはきちんと掃除をして解消しましょう。もし掃除だけでは解決しない、または取れない汚れがある場合は、新しい蛇口やシャワーヘッドへの交換を考えることも一つの方法です。
4 電源トラブルによるお湯の供給停止
お湯が出ない場面でエラー表示がない場合、電源の問題やコンセントが外れていることが考えられます。特に、貯湯式のエコキュートをお使いの方は、タンクに溜まっているお湯は蛇口から出せますが、全機能を利用するためには電源の回復が必要です。エコキュートでは、電源が回復してからお湯が沸くまでには時間が掛かります。他の家電は正常に動作しているのに、給湯器だけが動かない場合、コンセントが外れている可能性があります。これはよく見落とされる点ですが、プラグをしっかりと差し込めば問題が解消されることがあります。ただし、安全のために濡れた手での操作は避け、給湯器が動作しない場合は、電源の問題やリモコンの不具合が考えられるため、部品の点検や交換が必要です。
5 給湯器の不具合
エラーが表示されずにお湯が供給されない場合、給湯器そのものの故障の可能性が高いです。通常、給湯器は蛇口を開けた際の動作を感知して稼働しますが、このセンサーが故障していると、お湯が出ません。また、長年の使用による劣化や内部の不具合でお湯が出ないこともあります。もし、給湯器に問題があると考えられる場合、専門家の助けが必要です。給湯器の専門家に連絡し、点検や修理をお願いするのがベストです。
問題点と解決策
エラー表示がなく、給湯器からお湯が出ない状況にはいくつかの原因が考えられます。また、特定の温度設定でのみお湯が出ない場面も考えられますので、具体的な原因とそれに対する解決策を確認してみましょう。
設定温度が高い時にお湯が出ない
給湯器を使用中、設定温度が高い状態でお湯が出ない、あるいは求める温度になかなか到達しない場合が考えられます。特に冬の季節や外気温が低い時期には、大量のお湯を使用するとこのような現象が発生しやすくなります。以下、考えられる原因とそれに対する解決策をご紹介します。
・ガスの供給が十分でない→ガスの栓をしっかりと開ける
・出るお湯の量が過多→お湯の出口を絞って、流れる量を減少させる
・混合水栓の設定で温度が低め→温度を5~10度程度高く設定する
これらの手段を試しても、特に寒さの厳しい季節以外で問題が解決しない場合は、給湯器や水栓の不具合が考えられます。このような場合は、専門家に点検をお願いすることをおすすめします。
対策のステップ4
1 確認:給湯器の電源と温度設定
給湯器からお湯が出てこない時、第一に電源や温度の設定をチェックしてみましょう。以下の点を念入りに見直してください。
・コンセントがきちんと接続されているか
・リモコンの電源がONになっているか
・リモコンでの温度設定が適切か
家族の誰かが使用した後で設定が変わっている場合もあります。もしリモコンのディスプレイにエラーメッセージが表示されていたら、取扱説明書に記載されている手順で対応しましょう。
2 チェック:蛇口やシャワーの状態
もし上記の確認で問題が見当たらない場合、蛇口やシャワーの目詰まりを疑ってみてください。
石鹸の残りカスや水垢などが詰まっていると、お湯の流れが悪くなります。掃除してみる価値あります。また、目詰まり以外にサーモスタットの不具合も考慮しましょう。
3 観察:他の異常な症状
原因が特定できない場合、給湯器そのものに何らかの故障が考えられます。そこで、お湯が出ないこと以外の変わった症状がないか、じっくりと観察してみてください。
4 連絡:給湯器専門業者への相談
異常な症状をしっかりと把握した上で、給湯器の専門家に状況を詳細に伝え、アドバイスや対処の方法を確認しましょう。具体的な情報を提供することで、適切な対応が期待できます。必要であれば、修理や交換を依頼しましょう。
給湯器のトラブル対応4つの注意点
給湯器に関する問題やトラブルに直面した場合、上述した4つのステップに基づいて対処することが勧められます。お湯が出ない問題だけでなく、他にも確認が必要な症状がいくつかあります。以下、特に重要な4つの症状をリストアップします。
1. リモコンの電源が突然オフに
給湯器のリモコンが自動的に電源がオフになる場面が考えられます。
これは以下のような理由で起こる可能性があります。
・家族が意図せず電源を切ってしまった
・節電機能が作動し、リモコンがオフになった
・一時的な停電やコンセントからの電源供給の問題
・リモコンの故障や配線の断線
節電機能によるものであれば、ボタン操作やお湯を出すことで復帰します。それ以外の原因については、必要に応じて専門家に診てもらうことを考慮しましょう。
2. 水そのものが供給されない
主題としてはお湯の供給問題を取り上げていますが、場合によっては冷水の供給も止まることがあります。この場合、先ず水道の元栓や止水栓の確認が必要です。特定の場所での供給停止の場合、トラブルや元栓の閉鎖が疑われます。全体的な供給の問題がある場合は、断水や凍結を疑いましょう。
3. 湯温が十分でない
お湯は出るが温度が低い、あるいは温度が一定しない場合が考えられます。特に冬の冷たい時期には、お湯の温度が設定より低く感じることがあります。こうした場面では、温度設定を少し上げるか、湯量を調整することが対策として有効です。それでも問題が続く場合は、給湯器そのものに問題がある可能性を考慮して、専門家の意見を求めると良いでしょう。
4. お湯がタンクやバスタブに蓄えられない
給湯器に関するもう一つのトラブルとして、タンクやバスタブへのお湯の蓄積がうまくいかないケースが挙げられます。タンクでの水漏れや、バスタブのセンサーやゴムの部品の劣化などが原因として考えられます。水漏れの確認や部品の交換は、早急に取り組むことが推奨されます。エラー表示などが出ている場合、それに基づいて行動し、専門家の助けを求めることも考えましょう。
修理・交換費用相場
給湯器でお湯が出ない原因が分からない場合や部品・本体の故障にある場合、専門業者に連絡をして修理・交換する必要があります。
給湯器でお湯が出ないケースで修理や交換が必要な場合、どのくらいの費用がかかるのか項目ごとの相場をチェックしましょう。
蛇口やシャワーヘッドの修理・交換費用相場
蛇口やシャワーヘッドの目詰まりを掃除してもお湯が出ない症状が改善されない場合、専門業者に修理・交換を依頼するのが得策です。
蛇口やシャワーヘッドを交換する場合の費用相場は、工事費を含めて2~3万円です。
近年では水圧別などさまざまなタイプのシャワーヘッドが登場しており、本体価格は商品によっても異なります。
修理の場合は交換よりも費用の安いことが多いですが、1万円以上かかるケースも多いです。
そのため、長く安全に使い続けるためには交換を検討した方がお得と言えるでしょう。
給湯器の部品修理費用相場
給湯器を丸ごと交換する必要はないものの、部品の修理が必要なケースも多いです。
部品の修理費用相場は7,000~2万円程度ですが、下記のように費用は異なります。
・燃焼系部品の不具合:7,000~1万円
・電装系の部品:1万円〜
また、不具合が生じている部品の数によってもトータルの修理費用は異なるものです。
専門業者にまずは点検を依頼した上で、一部の修理を行うのか給湯器本体を交換するのかを決めてください。
給湯器本体の交換費用相場
お湯が出ない症状が一部の修理では改善されない場合、給湯器本体の交換が必要です。
既存の給湯器の撤去費用のみであれば1万円程度で済みますが、トータルの費用は新たに購入する給湯器の種類によって異なります。
給湯専門のガス給湯器であれば10万円以下で購入できるものもあります。
ただし、追い焚き機能や暖房機能などの搭載されたタイプやエコジョーズの場合、20~30万円以上かかるケースが多いです。
石油給湯器の場合にはガス給湯器よりも価格相場が高いですが、30~50万円程度で交換できるケースが多いです。
電気温水器への交換費用相場は20~40万円程度ですが、高効率タイプのエコキュートの場合30~70万円以上の費用がかかります。
予算や使用目的に応じて、最適なタイプの給湯器を選んでください。
まとめ
給湯器でエラーが表示されずにお湯が出ない現象についての詳細をこの記事で検証しました。主な原因とその対応方法は以下のようになります。
・温度設定が不適切:温度を高める
・サーモスタットの不具合:新しいものに交換する
・蛇口やシャワーヘッドの詰まり:清掃または新しいものに取り替える
・電源のトラブルやコンセントが外れている:電源を再確認・接続し直す
・給湯器そのものの故障:プロの業者に依頼して修復や交換を行う
給湯器の問題は、リモコンの誤操作やコンセントの接触不良など、気づかない部分に原因があることが多いです。しかし、給湯器そのものに不具合が生じていることも考えられます。原因の特定が難しい場合や、給湯器の不具合を疑う際は、専門の業者に相談することを推奨します。