「ガンッ」「ゴンッ」蛇口を締めた時のあの音は・・ウォーターハンマー現象とは

  ウォーターハンマー現象とは

給湯器や水道利用中に時々発生する「ウォーターハンマー現象」はご存知でしょうか?
この現象は、放置すると給湯器の損傷や故障の原因となる可能性があります。

本記事では、ウォーターハンマー現象のメカニズム、原因、そして具体的な対処法を解説しています。
もし自宅の給湯器で何らかの不具合が生じて心配されている方や、事前にこの現象と対処法を知っておきたいと考えている方は、ぜひともご参照ください。

目次

1.ウォーターハンマー現象について
2.ウォーターハンマー現象の原因
3.ウォーターハンマー現象によるリスク
4.ウォーターハンマー現象の対処法2選
5.その他の異音
6.まとめ

1. ウォーターハンマー現象について

ウォーターハンマー現象は、給湯器や水道管から”カーン” “ドン” “ガン”といった金属的な音が響く現象を指します。
この音は主に水道の蛇口を閉じたり、給湯器を使っている際に発生します。
金属をハンマーで打っているような響きがするため、この名前が付けられています。

2.ウォーターハンマー現象の原因

ウォーターハンマー現象の衝撃音は、水道管内で水が激しく衝突することによって生じます。
このような現象が起こる主な理由は二つあり、給湯器と水道の蛇口のケースでそれぞれ異なる点があります。

原因① 給湯器内部のポンプの急停止
給湯器や食器洗い乾燥機など、ポンプを利用して水を循環させる機器において、瞬時に弁を閉じる装置が組み込まれています。

この弁を閉じるアクションにより、ポンプが急に停止されると、水道管内の圧力が低下し、内部で気相が発生します。これにより、水道管内の水柱が二つに分離する現象が起きるので、これを「水柱分離」と言います。
配管内の圧力が再び正常化すると、分離された水柱が急速に衝突し合い、それが衝撃音として伝わるのです。

原因② 水道管内の圧力変動
ウォーターハンマー現象は、給湯器の使用中でない場合でも発生する可能性があります。

蛇口を急に閉じることで、以前は水道管内を流れていた運動エネルギーが突如として停止し、この結果、水道管内の圧力が急激に増加します。
この急激な圧力増加によって水道管が振動し、それが衝撃音として伝わるのです。

3.ウォーターハンマー現象によるリスク

ウォーターハンマー現象が頻発し、それに対する適切な対処を怠ると、配管や給湯器本体に損傷が生じる可能性があります。
給湯器の一部機能が突如利用できなくなる、または給湯器本体に大きな損害が生じる可能性があります。

ウォーターハンマー現象が長期間にわたり無視されている場合や、ウォーターハンマー現象が頻発している場合は、水道業者や給湯器業者に点検を依頼することが賢明です。

4.ウォーターハンマー現象の対処法2選

ウォーターハンマー現象から給湯器を保護するための対策は、比較的容易に実行することが可能です。
以下の対処法を探してみましょう。

対処法① 水撃防止器の取り付け
「水撃防止器」を給湯器に装着することで、衝撃を機器側でキャッチし吸収することが可能となり、給湯器や配管への損傷を防ぐことができます。

給湯器のタイプによっては適した水撃防止器が異なるため、水撃防止器の取り付けを検討する際は、給湯器の設置・交換を扱っている業者にご相談ください。

対処法② 元栓の調整
水道メーターの近くに位置する元栓を調整することで、ウォーターハンマー現象への対策が実行できます。

水の流れを遅らせることで、給湯器内部の弁が動作しても水の勢いが急には止まらなくなり、衝撃の発生が抑制されます。

ただし、元栓を過度に締めすぎると、給湯器側で「水が流れていない」と判断され、空焚きを防ぐ安全装置が作動し、お湯を沸かすことができなくなる可能性があります。

5.その他の異音

ウォーターハンマー現象以外にも、給湯器から“ピーピー”、“ボンッ”、“キーン”、“ドン”、“ガン”、“ゴーッ”、“ポコンポコン”といった音が出る場合があります。これら明らかな異音は、修理や部品交換の必要を示唆している可能性がありますhttps://rakuya.jp/archives/3212

6.まとめ

以上、ウォーターハンマー現象が具体的に何であるのか、その原因と対処方法を説明しました。

ウォーターハンマー現象は、水道管や給湯器内で圧力の変動により水が衝突し、衝撃音が生じる現象を指します。
頻繁に起きると、給湯器や配管に損傷が蓄積し、故障の可能性も出てきます

ウォーターハンマー現象から給湯器を保護するための対策としては、衝撃をキャッチして吸収する「水撃防止器」の装着や、元栓を適切に調整する方法があります。
しかし、10年近く同じ給湯器を使用している場合は、新しい給湯器への交換を検討することがお勧めです。

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