エアコン取り付け工事費用の相場はどのくらい?設置費用を安く抑えるコツをご紹介いたします
エアコン取り付け工事費用の相場は?設置費用を安く抑えるコツ
目次
1)工事費用の相場
2)工事費が高くなるケース
3)事業者と家電量販店のどちらが安い?
4)標準工事の内容
5)失敗しない施工事業者の選び方
エアコンの取り付け工事費用は、エアコンの対応する畳数によって異なります。費用に影響を与える他の要因には、室外機の設置場所や設置場所の壁の材質があります。追加料金が発生する理由とその費用については後ほど詳しく説明します。
1.工事費用の相場
エアコン取り付け
(冷房能力2.2〜4.0kW)
1.3万円〜1.8万円
エアコン取り付け
(冷房能力5kW以上)
1.8万円〜2.4万円
エアコンの取り外し
4千円〜6千円
不要なエアコンの回収
0円〜3千円
配管化粧カバー
(室内)
0.9万円〜1.2万円
配管化粧カバー
(室外)
0.6万円〜1万円
エアコン本体を購入すると、配送と取り付け工事をセットで行ってくれるお店もあります。購入したお店が紹介する事業者よりも、インターネットで見つけた事業者の方が工事費用が安い場合もあります。
エアコン取り付け費用の相場、標準工事の内容、追加料金の仕組みを理解し、取り付け工事の総額やサービスの質に満足できるエアコン取り付け事業者を見つけましょう。
2.取り付け工事費が高くなるケース
エアコンを取り付ける際に発生しやすい追加工事の内容と、その費用相場を説明します。
追加料金の発生理由や費用は、事業者によって異なります。取り付け工事を依頼する前に、追加料金も含めた工事費用の総額を比較しましょう。
①壁に配管を通す穴がなく壁材質が特殊
エアコンを設置する壁がコンクリートやタイルなどの特殊な材質、または壁が分厚い場合、さらに穴を2箇所以上開ける必要がある場合には、追加料金が発生します。追加料金の相場は5,000円から15,000円程度で、壁の材質や事業者によって大きく異なることがあります。
標準工事に壁の穴開けが含まれていない場合、一般的な壁材でも2,000円から3,000円程度の追加料金が発生します。
エアコン設置場所の壁に配管用の穴がない場合には、特殊な工事が必要となることや、場合によっては工事ができないこともあります。取り付け工事を依頼する前に、壁の材質や設置場所周辺の詳細を事業者に伝え、配管の穴開けが可能かどうかを確認しておきましょう。
②室外機をベランダや地面に置けない
室外機を、エアコン本体の外壁を挟んだすぐ近くのベランダや庭などに平地置きできない場合は、屋根に土台を設置したり、壁や天井から吊るす必要があるため、追加料金が発生します。
天井から吊り下げ
1万円〜2万円
壁への取り付け
1万円〜2万円
屋根に設置
1万円〜2万円
二段置き
1.5万円〜2.5万円
既存の設置器具を使い回す場合は、追加料金が1万円以内で収まることもあります。
屋根の勾配が急な場合や、高所での作業が必要な場合など、さらに追加料金が発生することがあります。
③室内機と室外機が別のフロアにある
室内機と室外機が別フロアにある場合、標準工事に含まれる配管では長さが足りないため、延長工事が必要です。追加料金の相場は、延長1mあたり約4,000円前後です。
また、3階以上の高所作業が必要な場合や足場がない場合には、高所作業料金がさらに追加で発生することがあります。
④配管に化粧カバーをつける
室内の雰囲気や建物の外観を損なわないために、配管にカバーを付けることができます。追加料金は化粧カバーの長さに応じて決まり、9,000円〜12,000円程度です。
化粧カバーの色や種類は事業者によって異なります。多くの色から壁紙に合う色を選べることもあれば、白しかないこともあるため、希望の色を取り付けてもらえるか事前に確認しましょう。
化粧カバーではなくテープで巻く処理は標準工事の範囲内で行っている事業者が多いですが、室内の雰囲気を損なわないように化粧カバーをつけることが一般的です。
化粧カバーなしのテープ処理の仕上がりは以下の画像のようになります。テープの色は事業者によって異なるため、化粧カバーを付けるか迷っている場合は、テープの色を確認し、お部屋の雰囲気に合うかどうかを確かめましょう。
⑤エアコン専用のコンセントがない
「配管穴」のそばにエアコン専用のコンセントがあること、また「エアコン用コンセントの形状」を確認してください。新規取り付けの場合、配管穴が開いていないことが多いので、天井近くに専用コンセントがあるかどうかも確認してください。他記事参照
エアコンの機種によってプラグの形状、電源の種類(参考リンク先 HITACHI)(単相100Vまたは単相200V)、電気容量(アンペア)が異なります。コンセントの形状や電源の種類を取り付けるエアコンに合わせて変更する工事は、それぞれ3,000円前後が相場です。
⑥既設エアコンの取り外しやリサイクルを依頼する
取り付けと同時に既存のエアコンを取り外したい場合は、4,000円〜6,000円程度で依頼することができます。
取り外したエアコンの回収とリサイクルを行う事業者もあります。取り外し費用に加え、リサイクル費用が990円、回収費用が1,500〜3,000円程度が相場です。
購入したエアコンと同じ台数のみ回収とリサイクルが可能な販売店が多いです。
エアコンは家電リサイクル法の対象品目であるため、買い替えの場合は、新たに購入した販売店で回収を依頼しましょう。
3.事業者と家電量販店のどちらが安い?
「家電量販店でエアコンの購入と取り付けをまとめて依頼する」と、「格安の電気店や中古エアコンを購入して取り付け事業者に依頼する」では、どちらが安いのでしょうか。
販売店によっては、エアコン本体に取り付け工事費用が含まれていることがあります。エアコンの価格が安くても、取り付け工事費用を含めると最終的に高くなることもあります。
エアコン取り付けを安く抑えるためには、エアコンの本体価格と取り付け費用の総額で比較することが重要です。
4.エアコン取り付け標準工事の内容
標準工事に含まれる作業は、エアコンの取り付け、配管接続、壁の配管穴開け、室外機の設置、そして真空引きです。
事業者によって標準工事で対応する内容には違いがありますが、基本的には新しいエアコンが正常に動作するために必要な工事が含まれています。
①エアコンの取り付け
エアコンを取り付ける壁の材質が特殊な場合、追加料金が発生することがあります。
また、取り付ける事業者によっては、中古エアコンの取り付けを行っていない場合や、年式が古いエアコンは取り付けできないこともあります。中古エアコンの取り付けを依頼する際は、事前に対応可能かどうかを確認しましょう。
②配管類の接続
配管パイプ、ドレンホース(外に排水を流すホース)、および連絡線(室内機と室外機を接続する線)を取り付けます。通常、4mまでの配線費用は標準工事に含まれることが多いです。しかし、エアコン本体と室外機の設置場所が離れている場合、4mでは配線が足りず、追加料金が発生することがあります。
③壁の配管穴開け
配線類を接続する際、必要に応じて壁に配管を通す穴を開ける工事を行います。
事業者によって、標準工事で対応可能な壁材の種類が異なります。木造やモルタル壁、ALC壁は標準工事で対応可能な事業者が多いですが、コンクリートやタイルの場合は追加料金が発生することがよくあります。
マンションや集合住宅では、穴開け工事に管理組合の許可が必要な場合や、工事自体ができない場合もあります。壁への穴開けが必要な場合は、依頼前に対応可能か確認することが重要です。
④室外機の設置
室外機を屋外に設置します。
室外機を、エアコン本体の外壁を挟んだすぐ近くの庭やベランダに設置できる場合は、設置工事や設置台は標準工事費用に含まれます。
しかし、室外機の置き場所が屋根など傾いた場所であったり、天井や壁に吊るす場合、また2階に設置するエアコンの室外機を1階に設置する場合は、追加料金が発生します。
⑤真空引き
真空引きとは、室内機と室外機を接続した後にエアコン内部を真空にする作業です。
エアコン設置時に必須の工事で、作業内容に大きな違いが出にくいため、追加料金が発生しにくい項目となっています。
エアコンを安く取り付けるコツ
エアコンは本体価格だけでも大きな出費です。家計のことを考えると、取り付け費用もできるだけ安く抑えたいものです。
そこで、「エアコンをなるべく安く取り付けたい!」という方に向けて、取り付け費用を節約するためのコツをご紹介します。
エアコン本体はネットで購入し、事業者は自分で探す
エアコンは家電量販店で購入するよりも、ネットで購入したほうが安くなる場合があります。
まずは家電量販店で実物を確認し、その後ネットで安く購入できるか調べてみましょう。
取り付け費用を3社以上で比較する
エアコンの取り付けを依頼する事業者を選ぶ際には、最低でも3社の料金を比較してみましょう。
「取り付け費用だけを見るとA社が安いが、オプション費用も考慮するとB社の方が安くなる」といった発見があるかもしれません。
エアコン取り付け工事の繁忙期はいつ?
エアコン取り付けの繁忙期は、引越しが多い3〜4月と最も暑くなる7〜8月の年2回です。
特に7月~8月はエアコンの買い替えが多くなるため、繁忙期となります。
繁忙期には取り付け工事の予約が集中し、希望する日時に予約が取れなかったり、工事の日時が後ろ倒しになったりすることがあります。そのため、繁忙期を避けて依頼することをおすすめします。
本格的に暑くなる前の4月~6月前半にエアコンの試運転を
エアコン試運転におすすめの気温は23℃から25℃です。
試運転を行うには、エアコンが冷房運転を10分以上続けられる温度環境が必要で、気温が23~25℃の日の試運転が推奨されています。
本格的に暑くなる前の4月から6月前半の間を目安にエアコンの試運転を行い、故障などの異常があれば繁忙期前にエアコン取り付け工事を依頼しましょう。
5.失敗しない施工事業者の選び方
①実績と料金を確認
エアコン取り付けの施工実績と施工料金を確認しましょう。
特に室外機を屋根の上に設置するなどの特殊な取り付けを希望している場合は、同様の施工実績があるかどうかを確認します。
施工料金が相場よりも安すぎるまたは高すぎる場合は、その理由を担当者に確認してください。納得できる説明がない場合は、別の事業者を選ぶことを検討したほうが良いでしょう。
②口コミでサービスの質を確認
インターネットで利用者の口コミの件数や評価、どんな人が作業に来るのか、作業が丁寧かなどの気になるポイントを確認しましょう。
家電量販店の取り付けサービスは、当日作業を行うのは委託事業者なので、誰が施工してくれるかわからないことが多いです。一方、個人事業者の場合は、事前にやり取りした人が来てくれることがほとんどで、「事前確認の内容が作業担当者に伝わっていない」といった事態が起こりにくいです。
③事前確認は入念に
エアコンの取り付け工事は、取り付け場所の状況やエアコンの機種によって追加料金が発生することがあります。
作業内容を入念に確認してくれる事業者を選ぶと、作業当日に予期しない追加料金が発生しにくくなります。現地の事前確認や写真での作業内容確認を行い、最終的な作業費用を事前に提示してもらうようにしましょう。工事依頼前のやり取りは、安心して作業を依頼できるかどうかの判断材料になります。