小型給湯器の出湯管ホース、ガス接続ホース 自分で交換できるのか?

小型給湯器の出湯管ホース、ガス接続ホース 自分で交換できるのか?

キッチンや洗面所に見かける小型給湯器、通称「湯沸かし器」。シンプルな機能を持ちながら、その役割は非常に大切です。この給湯器の特徴的な部分は、ホースによって水道から直接お湯を供給する点です。しかし、日常の使用や時間の経過により、このホースが劣化してくることもあります。そんな時、自分での交換は可能なのでしょうか。また、その手続きや必要な費用はどれくらいか、以下で具体的にご紹介します。

目次

1.湯沸かし器のホースの種類
2.ホースは自分で交換可能か?
3.湯沸かし器のホース交換が必要なサイン
4.湯沸かし器ホースの交換方法
5.湯沸かし器ホース交換の費用
6.まとめ

1.湯沸かし器のホースの種類

「湯沸かし器」として知られる小型給湯器には、基本的に2つの主要なホースが接続されています。

・出湯管ホース
これは、給湯器の下部から延びているお湯を供給するためのホースです。最初に、水道の水が給水管を経由して給湯器内部へと流れ込み、ここで加熱されると、出湯パイプを通ってお湯が供給されます。

・ガス用ホース
ガスホースは、ガスコンロと同様に、湯沸かし器にガスを供給します。このホースが老朽化すると、給湯器内でのガスの立ち消えなどのリスクが高まるため、定期的な点検や交換が必要です。

2.ホースは自分で交換可能か?

湯沸かし器には、お湯とガスの2種類のホースが接続されています。仕組みは一見シンプルですが、自分での交換が適切かどうか気になるところです。

・出湯パイプはDIY交換が可能
出湯パイプの交換は、基本的には自分でも行うことができます。主要なメーカー、例えばリンナイやパロマから部品を取り寄せることが可能です。また、大手ホームセンターでも取り扱いがある場合が多いですが、メーカーや型番によって形状が異なることもあるので、購入の際は注意が必要です。価格も手頃で、特別な工具を購入する必要は基本的にありません。

・ガス用ホースの交換は専門家に依頼
ガス用ホースの交換には特定の資格が求められます。給湯器は特定ガス消費機器に分類され、ガス接続作業は専門家、例えばガス接続工事監督者液化ガス整備士によって行われる必要があります。このため、交換やメンテナンスを考える際は、資格を持つ業者に相談することをおすすめします。

3.湯沸かし器のホース交換が必要なサイン

給湯器のホース、特に出湯管ホースやガスホースは、劣化が進むと水漏れやガス漏れのリスクが増大します。特にガスホースはガス爆発の危険性も潜んでいます。以下の現象が確認された場合、それはホースの交換が必要な合図かもしれません。

・ホースに明らかなひび割れが見られる
給湯器の出湯管は、日常的に高温の水が流れ、頻繁に動かされることから、通常のビニールホースよりも劣化しやすい特徴があります。ホースにひび割れや変形が見られる場合、水漏れの前兆である可能性が高いです。

・ホースからの水滴や漏れが見られる
放置していたひび割れから、やがて水漏れが始まります。わずかな水滴や漏れでも、早急に対処が必要です。

・ガスホースの色が変わっている
ガスホースは耐久性があるため、長く使用されることが多いですが、6年に1回の交換が推奨されています。時折、ホースの曲げてみて、ひび割れや劣化が進んでいないか確認しましょう。また、使用年数とともに色が変わったり、表面が変質している場合は、交換時期のサインと捉え、早めの対応をおすすめします。

ホースは定期的な交換が必要
ホースは消耗部品として、給湯器の安全な運用のために定期的な交換が欠かせません。給湯器の本体は問題なく動作していても、ホースの劣化はそれを損なう原因となり得ます。特にガスホースの劣化は、重大な事故の原因になりかねません。ホースの状態を定期的にチェックし、必要ならば交換を行いましょう。

4.湯沸かし器ホースの交換方法

給湯器のホースの交換は、特殊な工具を使わず、比較的簡単に実施することができます。以下にその手順を詳述します。

・ホースの調達
新しいホースの準備は欠かせません。各メーカーの出湯管の形状は違うため、間違いを避けるためにもメーカー直販での購入がおすすめです。オンラインショップやホームセンターで選ぶ際は、対応する型番や形状をしっかり確認しましょう。

・交換前の準備
まず、給水バルブを締めて給湯器への水供給を止めます。その後、給湯器の水抜き栓を反時計方向に開き、水を放出します。水がこぼれる可能性があるので、タオルや雑巾を敷いておくと良いでしょう。

・ホースの交換ステップ
以下が具体的な交換のステップです。

①既存の出湯管ホースを左回しで本体から外す。
②キッチンシャワーの先端部を固定しながら、右回しで外す。
③ステンレスの筒を引き出して、リング形のパッキンを取り除く。
④新しいホースにヘッドカバーを装着する。
⑤新しいホースにステンレスの筒、パッキン、そしてキッチンシャワーを順に組み付ける。
⑥新しいホースを給湯器の本体に取り付け、しっかりと固定する。

・動作の確認
新しいホースの装着後、水抜き栓を時計方向に締め、給水バルブを開きます。給湯器が正しく動作するかの確認を行ってください。

・ガスホースの取扱いについて
ガスホースは一般的に自分での交換が難しいものの、購入自体は可能です。購入する際、ガスのタイプや元栓の形状を確認して、適切なモデルを選ぶよう注意しましょう。

5.湯沸かし器ホース交換の費用

給湯器のホース交換を考える際、多くの人が気にするのはそのコストです。給湯器の本体交換に比べれば、ホース交換の費用は遥かに安価です。そのため、「もしかして交換の時期?」と感じたら、迷わず進めるのが良いでしょう。

・自身での交換を選択する場合
出湯管ホースのフルセット(アダプターやシャワーヘッド込み)は、オンラインショップでの価格が平均的に3,000円程度です。多くの給湯器モデルに対応できるアダプターがセットになっているため、自分で交換することを選べば、経済的に非常に効果的です。ガスホースについても、長さによりますが、大体500円/mと手頃な価格帯です。

・専門業者への依頼を選択する場合
出湯管ホースやガスホースの交換をプロに依頼する場合、その工賃がおおよそ8,000円から10,000円程となることが一般的です。さらに、出張費が加算される場合もあり、ホースの材料費と併せると、25,000円から55,000円の出費となることも考えられます。

6.まとめ

給湯器のホースの交換は、しばしば見過ごされがちですが、ホース自体は経年による劣化があるため、定期的な交換が必須です。ホースに出る亀裂や劣化の兆しを見逃さないよう注意が求められます。
出湯管ホースは手軽にDIYでの交換が可能ですが、ガスホースに関しては、専門家による作業が不可欠です。費用はそれなりにかかることもありますが、安全の確保は何より重要です。日々の生活で給湯器を安心して使用するために、ホースの状態や交換時期を意識することをおすすめします。

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