給湯器の凍結防止は「水抜き」
給湯器の凍結防止は「水抜き」
冬の季節、特に夜や明け方に気温が大幅に下がると、給湯器の凍結リスクが高まります。この凍結現象は、寒冷地だけでなく、比較的暖かい地域でも起こり得るので、注意が必要です。ここでは、給湯器の水抜きを行うケース、その手順、そして水抜き栓のお手入れ方法についてお伝えします。
この記事の目次
1.給湯器の水抜きを行うタイミング
2.給湯器の水抜きの手順
3.給湯器の水抜き栓のお手入れ方法
4.まとめ
給湯器の水抜きを行うタイミング
給湯器が水抜きを必要とするシチュエーションは以下の通りです。
寒冷地での冬の対策: 寒冷地はもちろん、気温の急激な下落が予測される暖かい地域でも、給湯の配管内の水が凍結するリスクが高まります。特に、12月から2月の朝夕は、気温が一時的に4℃以下まで下がることも。水が凍ると膨張するため、給湯器や配管が破損する可能性が高まります。さらに、これが原因で他の家財への被害が拡大するケースも考えられます。
長期不在時の対策: 寒い時期に旅行や帰省で家を空ける際も、給湯器の水抜きは必須です。給湯器の使用を長期間停止すると、水の流れが滞り、凍結しやすくなるためです。不在中の給湯器トラブルは避けたいものですね。
以上のガイドを参考に、冬の寒さから給湯器をしっかりと守ってください。
冬の季節において、給湯器の水抜きの重要性は賃貸住宅で特に高まります。分譲マンションでは、多くの場合、配管に凍結防止のヒーターや保温材が施されています。しかし、賃貸のマンションやアパートでは、そういった配慮がなされていないことがしばしば。水抜きの必要性に不安がある方は、管理者や管理組合にご相談ください。
賃貸住宅の入居者の中には、給湯器の手入れは大家の責任だと思っている方もいますが、水抜きは実際には入居者の責務です。水抜きを行わないことで起きた配管の故障に関しては、修理費用が入居者の自己負担となるケースもあるので注意が必要です。
給湯器の水抜き手順
蛇口からの水抜き手順
1.給湯器の運転スイッチをオフにする
最初に、給湯器のリモコンから運転を停止します。しかし、電源はそのままにしてください。
2.ガスと給水の元栓を閉める
給湯器下部にあるガスの元栓と給水の元栓をしっかりと閉じます。こうすることで、給湯器への水の供給が停止します。
3.すべての蛇口を開ける
給湯器に接続されているすべての蛇口、キッチン、浴室、洗面所などを開けて水を出します。もし、蛇口がお湯と冷水で別れている場合は、お湯の蛇口を中心に開けます。浴室の場合、シャワーのハンドルも忘れずに開けましょう。
4.水がすべて出たことを確認
すべての蛇口から水が止まるまで待ちます。もし複数階の住宅に住んでいる場合は、各階の蛇口も忘れずに開けます。
給湯器の水抜きは、冬の季節の必須の手続きとなりますので、しっかりと手順を踏んで行うようにしましょう。
給湯器本体からの水抜き手順
1.まず、給湯器の水抜き栓を右方向へ、もしくは「とまる」「水抜」と示されている方向へ向かって回します。
2.この際、水が出るので、下にバケツや洗面器などの受け皿を設置してください。
3.もし水抜き栓が固く感じる場合、プライヤーを使用すると助けになります。もしなければ、栓の切り欠き部分にコインを挿入して回しやすくします。
4.水を完全に抜いたら、栓をもとの位置に戻します。
5.給湯器に接続された全ての水道蛇口を閉じます。
6.最終的にガスの元栓と給湯の元栓を開けることで、作業は完了です。
給湯器の水抜き栓のお手入れ方法
1.一番初めに、給水の元栓を右方向に回して閉めます。
2.次に、給湯器に繋がる全ての蛇口を開けます。
3.水抜き栓を左へ回すことで取り外します。この時、お湯や水が出る可能性があるため、注意が必要です。下に皿を置いておくと良いでしょう。
4.フィルターをきれいに水で洗い、
5.水抜き栓を元の位置に戻します。
6.全ての給湯蛇口を閉じ、
7.給湯の元栓を再び開けます。
水抜き栓のフィルター掃除の手順
1.フィルターをきれいにする
使い古しの歯ブラシなどで、水抜き栓のフィルターをきれいに水洗いします。フィルターを取り外す際、間に挟まれているパッキンを紛失しないよう、注意してください。
2.水抜き栓を設置
フィルターの洗浄が完了したら、水抜き栓を元の場所に設置します。
3.全ての蛇口を閉じる
キッチンやバスルーム、洗面台を含め、給湯器に接続されているすべての蛇口を確実に閉めます。
4.元栓を開く
最終ステップとして、給湯の元栓を開放します。作業完了後、水抜き栓の周辺に水が漏れていないか、確認を怠らないようにしましょう。
まとめ
給湯器の水抜きのやり方と、水抜き栓の掃除の方法を解説しました。水抜きは初めての方には少し難しいかもしれませんが、冷え込むシーズンでは給湯器のトラブルを防ぐために非常に重要です。正確な手順に従い、水抜きを行うことで、給湯器を冬の厳しい寒さから保護しましょう。